府中市美術館に行こう!!

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府中市美術館の与謝蕪村展へ

雨の水曜日、人がいなくて良き。
待ち合わせた友達と「人がいなければあの世もこの世になる」「全くその通り」バルス的な言葉を交わしつつ公園の鳥や芝を堪能。

府中市美術館は、展示ごとにスタンプしおりや子ども向けのおまけ企画をつくってくれ、スタッフの方はやさしく、ミュージアムショップの品ぞろえ(今は亡き旧INAX出版のブックレットやフィンランドの古い切手がある)も素敵ですが、何と言っても

貶しながらいいところを語るキャプション


これがもうすごい。
キャプションが面白すぎて絵より見ちゃう。
批評を炎上させない文章テクニックとしてぜひ参考にしたいものです。


へた、ぎこちない、雑、不安になる、人まね、現代ならパクリの誹りを免れない、等々解説しつつ、無邪気、こころざし、個性、おかしみなど何か良いところを見つけて褒める。
よく読むと決して褒めてないんだけど、クスッと笑えて何となく優しいいい感じで終わらせる。
なんたる技巧。

日本絵画の中にある「ヘタウマ、へそまがり、ぎこちなさ、かわいさ」に着目し、新しい視点を提示しながらも、


円山応挙への揺るぎない推し


上手い絵、美的な見事さの頂点は応挙先生であり、個性やおかしみ、かわいさなどは本道の見事さを鑑賞する目があるからこそ。

このブレない視点が常に貫かれているため、どの展覧会でもどこかで必ず円山応挙に言及します。

「また応挙先生!」
「べた褒め」
「こんなに他の絵師をけなすのに、応挙先生には称賛オンリー」
「そりゃあね~与謝蕪村には悪いけど、ちょっとレベルが違うもん」
「しかも応挙先生、線三本で画面構成完璧にできるほど空間感覚が尖ってるのに、かわいい絵も得意」
「子犬とかね…しかもご本人の性格が謙虚」
「そりゃリスペクトしかない」

何だかんだ最後には、応挙先生すごいよね~という感想に落ち着くわけで
まんまと担当学芸員の手の平で踊らされているといえましょう。

 

メンバーカードをつくると一般2500円学生1500円で一年間何度でも観覧無料。
冊子を送ってくれ、喫茶店メニューも50円引きになる(ビールもあるよ!)

去年4/2に作ったカード、一年過ぎていましたがコロナ禍で休館が多かったため、3ヵ月延長してくれました。

何という優しさ!!! 心の底から言える

 

府中市美術館に行こう!!

 

子どもが興味を持つ工夫をとてもしているのに、あまり子どもが来ているところを見たことがありません。
公園では沢山遊んでいるのに。

「なんでかなあ。小中学生の観覧料150円だし、未就学児なんて無料だよ。安い」
「ミネアポリスが殿下の街で殿下があんなにもメッセージを送っているのに黒人射殺事件が起きるのと同じだよ」
「見ようとしなければ、聞こうと、考えようとしなければそこにあるものも存在しないんだね…我々も見えていないものがあるよきっと、気をつけないと」


府中市美術館に行こう!


伝わってください(花京院)

 

 

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 一年延期になった動物の絵展。
2021年秋に!
モローや若冲や上様(徳川家光)の兎図やもちろん応挙先生の子犬もいるはずだよ!