2022年03月

インフォメーション

あとで自分で見る用。色々と雑多に勝手なことをいってます。 お気になさらず。平気でネタバレするよ!

    カテゴリー

最近見たもの

 

「マックイーン:モードの反逆児」(2018)

 

U-NEXTお試し期間で見ました。

 

ファッションデザイナーのアレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリー映画です。

・マックイーン、作品がすごく尖っているのに本人の見た目が英国ブルーカラーフーリガン風でデザイン学校の教師に「みすぼらしくて魅力がない外見だった」といわれる

・サヴィル・ロウで働き、イタリアへ単身渡ってロメオ・ジリで働くなど、10代で凄く頑張る

・才能があるが、厄介な人たちが群がってくる

・40歳、母の葬儀の前日に自殺

 

幼少期に義兄から虐待を受けたとか、生育環境にも問題があって、若くして現場で才能を発揮して、周囲に消費されながら燃え尽きてしまう

 

友人「嫌いじゃないけど、踊らされたな、って感じ」

 

残酷だけど「踊らされる」ってすごく、的を射ている…

彼は人並外れた才能があるから踊らされ方も並外れていたけれど、凡人もだいたい踊らされているよね。

イヴ・サンローランも若い時から有名メゾンで才能を発揮し、兵役で性的虐待を受けたり薬物依存に陥ったりと重なるところがありますが、周りの人には恵まれていたのかもしれない。

才能に群がる厄介な凡人たち、今はSNS発信で承認欲求を満たしているのだろうか。本物は発見されにくくなるけど、ある意味平和といえば平和…
 
ドリスヴァンノッテンのドキュメンタリー映画、庭を愛する職人仕事がとてもよかったなと思いました。
 
 
 
 




 

 

 

侵略戦争

 

侵略、の歴史を考えていて、

日本は明治になるまで、戦争のない400年の平安時代、300年の江戸時代があった事がすごいと改めて思いました。

むろん、政治権力のいじめ構造や庶民の搾取はあったわけだけど

白村江の戦い(663)が初めての対外戦争で、その後大きな事件は秀吉の朝鮮出兵までないなんですよね。
その間に平安の国風文化が成立して中国の影響から文化的に脱したわけで
花鳥風月を愛でるというのは、やたら人物や人工設定の静物画や宗教画を描きたがる西洋美術とは違う、とても高度な世界観だと思うんです。

正直、言ったら何だけど、田舎者が権力を握ると美意識もなくカネと力を貪り、あげく侵略したがる、んでは。日本史的には。いや、プーチンやアメリカもそうだと思うけど。

秀吉とか、薩長とか。

田舎者というのは地方出身者ではなく、下図の例にあるような人間の表現背景にある内在的要素がとても薄く偏っているという意味においてです。

 

20220331.png

 

田舎ものをバカにするな!
といっても、そういう人が他国を侵略したり、他者を迫害したり文化を壊したりしがちなんだから、人間の過ちの歴史を繰り返さないためには、内在的要素をぶ厚くする教育が大事なんだよ、本当に。

 

 

最近読んだもの

 

ウクライナ侵略戦争から1ヶ月が経過しました。

当初懸念した通り、「善悪や被害加害の応酬がではじめ、複雑化し、人々はマスコミのニュースに飽き始めている」気がしています。
ウクライナとロシアではなくて、大きな主語じゃなくて、子どもが死んでいるんだよ…その点で全おとなが有罪なんだよ…誰が被害者か、そんなことを起こしてはいけないという話なのに。どうぶつかいぎ、読んでください。

 

「消失の惑星」ジュリア・フィリップス
(早川書房)

 

カムチャッカ半島を舞台にした、幼い姉妹の誘拐から始まる話。
作者はアメリカ人で、10代からロシアに興味を持ち、モスクワへ留学し、カムチャッカ半島で2年の取材をしてこの作品を書いたと言います。

海を見ている12歳と姉と8歳の妹のシーンから始まり、知らない男性に騙され車に乗せられて携帯電話を奪われて、妹を怯えさせないよう必死で自分を抑える姉の視点から、全く別の人々の生活と感情を描く短編が始まります。

犯人は誰か、少女たちに何が起こったか、ではなく、描かれているのは

「他者を属性化して加害する存在を成り立たせているもの」

です。

犯人への無視ともいえる言及の少なさには

「○○ならターゲットは誰でもいい」という属性加害に対する

「あなたこそ誰でもない」という強い意志を感じます。

 

他者を属性化して差別し加害する人間こそ個別性のない存在である。にもかかわらず彼らは自分を誇示したがっている。だからこそ、どういう人間かを語る必要も知る必要もない。属性で尊厳を奪われた被害者一人ひとりが尊重されるべき個であるという話の方がずっと重要、という意思。

 

ニュージーランド・アーダーン首相がテロリストについて語った言葉を思い出します。

「皆さんは、大勢の命を奪った男の名前ではなく、命を失った大勢の人たちの名前を語ってください。男はテロリストで、犯罪者で、過激派。私が言及するとき、あの男は無名のままで終わる」

 

「塩の湿地に消えゆく前に 」ケイトリン・マレン 
(早川書房)

 

消失の惑星と少し似ています。

女性嫌悪殺人がベースにあるが、犯人自体に全く注目しない。という点で。

被害者のビジョンを見る能力のある被虐待少女が主人公のひとりで、もう一人がNYのアートシーンに搾取され田舎に帰って来た女性、というシスターフッド的な部分もあり、消失の惑星よりライトなミステリではありますが、根底は似ています。

アメリカ作家の作品を久しぶりに読みましたが、こういう傾向はとてもいいことではないかと。刑事が犯人を追い、推理が主になるのではなく、被害者や被害者予備軍が「被害者」ではなく人間として描かれるというのは、良いことだと思います。

 

 

「星のせいにして」エマ・ドナヒュー
(河出書房新社)

 

約100年前、アイルランドでインフルエンザが猛威を振るう中、産科病棟で働く看護師を主人公に、妊婦や医師、周辺人物を描きます。
妊娠出産現場の壮絶さにふるえる…恥骨をのこぎりで切るとかほんと
出産は命がけであり、世界大戦を背景に「女は戦わない」といわれ、死んだ妊婦を思い「女性は命を生むためにずっと命がけで闘っている」という看護師。
友達が「出産は死闘。軽々しく二人目とか言うな」といったことを思い出します。

リン医師は実在の人物だそうですが、進撃のハンジさんをイメージして読んでいました。

 

 

「13.67」陳 浩基(早川書房)
上記に比して古く感じてしまいました。古いというか、雑というか、みたいな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

被害と加害

 

まるで時代が100年遡ったかのような帝国主義の亡霊によるウクライナ侵略戦争を見て、ゴールデンカムイが読めなくなってしまいました。

侵略戦争とはこういうものか、を目の当たりにして

あれ? 日露戦争ってなんで中国で戦ったんだっけ?
日清戦争も含め、侵略者同士の戦いでは?

戦争や歴史についてそれなりに考えていたつもりでしたが、全然考えていませんでした。
 

韓国、ロシアの辞典サイトを言語翻訳で見ましたが、わりと日本と書いていることは同じというか、事実=朝鮮中国利権をめぐる日本とロシアの戦いという感じ。
山川歴史資料集はやはり頼りになる。
細部については当事者の視点では偏りがあるため
ハイデルベルク大学Gotelind Müller氏のChinese Perspectives on the Russo-Japanese War という論文をななめ読みしてみました。  


当時の中国では東北地方に関心が薄かった
清国の政府腐敗や無能であるという認識、アジア民族プロパガンダにより心情は反ロシアで日本寄りだった
当時は日本の私利私欲を分析する視点はなかった
皮肉なパラドックスとして戦争中は親日反ロシアであった中国革命家は、ロシアをロールモデルとするようになる
戦争は知識人だけではなく多くの中国人にアジアの将来を指し示すと思われた
1905年がなければ1915年の条約はなく1931年の最も苦い事件にはならなかったろう
202203017165345.jpg

中国に勢力を伸ばす、北部の熊(ロシア)、満州と韓国を指さす日の日本は足先で既に台湾を捉え、フィリピンからアメリカ鷲、インドシナからフランスのカエル、そしてマン中にいる英国の犬

http://archiv.ub.uni-heidelberg.de/volltextserver/15406/1/china%20and%20the%20russo-japanese%20war%20english.pdf


中国は中国内部の問題がまずありファンダメンタルが大変だったのですが
歴史を学ぶは、善悪ではなく事象の羅列とその分析だと思いますし、各国に思惑があり事情があるとはいえ
現代の自分の価値観で現在と過去を見れば、戦争は等しく「起こってはならない」もので、そこに対して事象の美化コーティングは長い目で見て実害です。正しい戦争なんてない。





エンターテインメントだしね、現実とは違う、政治的に不穏当なことは触れない、面倒なことは考えない、楽しめ、そう思っていたところがありますが、
いやそれで、本当にいいのか???
と思ってしまいました。
帝国陸海軍や日露戦争を作品のストーリーに入れつつ、現場である「中国」「朝鮮」に一言も触れない。なぜ何のための戦争だったのかを器用に迂回する。
アメリカ人やロシア人、アイヌおよびロシア近辺の少数民族は出てくるが、他のアジア人は出てこない。和製ウエスタンというコピーもなんだか、ああ、そういうものが好きなアメリカ世代…と思えてしまう。
無意識の隠蔽って、けっこう罪深いんじゃないだろうか。


これ何かに似ているな、と思ったら

「アメリカ人が描くベトナム戦争」

 

なんですよね。


俺たち兵士は傷ついた

俺は傷ついた

 

ってことばっかり。

 

いやいや、人の国に強欲と親切づらで乗り込んでその土地で人殺して、なんで被害者気分なんですか。「国にやらされた」これも批判ではなく被害者意識。じぶんのことばかり。ベトナムもベトナム人も目に入ってない。アメリカ、本当にすみずみ自己中心的。


 

思い返してみるとゴールデンカムイの主な人気登場人物ってこの発想なんですよね。

自分が傷ついた、傷つけられたことばかりで、傷つける側である、あった意識がとても低い

 

尾形をはじめ、杉元、月島、鶴見はこの要素がとても強い。
そしてそこに感情移入したり好意を持つ人がとても多い。
「私は被害者」ってオタクに親和性の高い感覚だと思うんですが、人は自分の加害性には無頓着で被害性に敏感なものなんだろうか。
プーチンも自分が加害者だとは思っていなくて、むしろ被害妄想が強そうな気がします。

自分の加害を認める事は難しい。
実感としてそれはわかる。
たとえ本当だとしても言われたくない。
本来なら、加害を認める事は恥でも傷でもないのに。
で、「自責」と「他責」って根本は同じなんですよね。
いわれていることの妥当性を思考する前に傷ついたり怒ったりする。
妥当性を検討するって、やはり自分自身の知力や思考の積み重ねが必要なので難しい。
だからそこをすっ飛ばして感情的になる。
そこを克服してこそ人間が学び成長するという事だろうと思うのですが。

 

気をつけよう!!!自戒 がんばろう!! 

 いつものことだけど!!

 

 

 

 

 

 

 

プーチンのウクライナ侵略戦争

 

ロシアの、というよりプーチンの戦争、ですよね。

 

心が多少落ち着いてきました。

とはいえ日々感じ考えることがあります。

 

・映画監督のクストリッツァがロシア陸軍各術劇場の監督に任命された

https://www.lefigaro.fr/theatre/emir-kusturica-nomme-au-theatre-academique-de-l-armee-russe-a-la-veille-de-la-guerre-en-ukraine-20220225


なぜ…しか浮かばない。
そんなにもうらみが深かったのか…
セルビア、ユーゴやコソボの歴史、NATOと米国との関わりについて無知なりに、「アンダーグラウンド」「オンザミルキーロード」など、どちらの立場でもなく弱いものが損なわれる痛みの世界なのだと思っていたよ…
こちらが何を受け取ろうと、作者自身はまた違う人間。
でも作品から受け取ったものは忘れない…

 

・ケニア国連大使のスピーチ

https://youtu.be/nWoejpDBa0g

列強に国境線を引かれたアフリカ諸国は、過去ではなく未来を見る。

綺麗事の理想だとしても痛みの中から語れる美しさ、EUや米国を含むPower statesへのcondemn(非難、批判という訳では何か違うと感じてしまいます)もフェアな素晴らしいスピーチでした。

 

・ボリショイ劇場の総支配人らモスクワの芸術家がプーチン大統領に「ウクライナでの特殊作戦」停止を求める請願書を提出

https://m-festival.biz/2886

誰も死なせたくない、ウクライナでの特殊作戦をやめてほしいと訴える内容です。
しかしながら、ロシアの音楽ニュースサイトでは彼らを非国民、不快なインテリと罵る声が多くの賛同を集めています。

https://www.classicalmusicnews.ru/news/vladimir-spivakov-and-vladimir-urin-signed-an-anti-war-letter/

ヤフコメを見ているような気持になりました。
翻訳ソフトが丁寧言葉なせいか、ヤフコメよりはましに見えるけれど。

 

・ボリショイ劇場首席指揮者トゥガン・ソヒエフが辞任、フランスのトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団も辞任「音楽家としてフランスとロシアのどちらかを優先することはできない」

https://www.classicalmusicnews.ru/news/tugan-sokhiev-statement/

翻訳ソフトによると

『指揮者、俳優、歌手、ダンサー、演出家といった私の同僚たちが、「キャンセルカルチャー」によって脅かされ、軽蔑され、犠牲になっているのを見ることはできません。私たち音楽家は、これらの偉大な作曲家を演奏し、解釈することによって、人類を守り、互いを尊重し、優しくあり続けるための特別な機会を与えられているのです。私たち音楽家は、ショスタコーヴィチの音楽を使って、第二次世界大戦で人類に降りかかった惨禍を思い起こすことを求められているのです。私たち音楽家は、平和の使者なのです。私たちと私たちの音楽を使って国や人々をひとつにするのではなく、ヨーロッパで私たちを分裂させ、追放しようとしているのです』


芸術に国境はないから…人類の歴史を私たちは共有しているから、美しいものを見て喜びを感じたい、そう願う人にとってこの状況はどんなに苦しいことでしょう。

1カ月前、ボリショイ劇場に有効なワクチン証明書について問合せメールを出し、すぐ返事が返ってきました。状況を見て迷惑になってはいけないと思っていたのですが、ロシア文化を尊敬していること、私たちは国境なく人類の芸術に心を動かす存在であること、今回は無理ですがいつか訪れたいこと、神のご加護を願ってお返事を出しました。

 

・南アフリカ共和国のロシアとドイツの大使館

植民地支配からアパルトヘイトの歴史でロシアに支援された南アフリカでは、ロシア支持者も多いらしく、それに感謝し「ナチズムと戦っている」という在南アロシア大使館のtweetに同ドイツ大使館が「申し訳ありませんが黙ってはいられない。恥ずかしながらナチのことは誰よりも理解している」とリプライ

WW2後、自国の失敗と加害に向き合い自ら裁いてきたからこそ言えるし、説得力がある。
これが歴史から学ぶこと。そして現在は過去の総括であり平行にあることを突き付けられます。20220307.jpg

翻って、極東はどうですか?

 

 ・中国、台湾関係を「平和的に」発展、外国干渉に反対

https://twitter.com/ReutersJapan/status/1499938049983057920

誰も干渉すべきではないよ。縁をとうに切っているのに家族ですって言い続けるDV人間そのもの。プーチンと同じ。

 

 

 つづく

 

 

 

 

ロシアのウクライナ侵略戦争

 

2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻、ドネツク・ルガンスクの独立を承認したことを背景に武力で侵略を開始しました。

 

 

ちょうど2月21日にロシア大使館にビザ申請の予約を申請したばかりでした。

この戦争について外部で起こっていることと、自分の内部の反応をメモしていきたいと思います。

後から見て、見当違いや的外れ、状況の変化に気づくかとは思います。
それらを含めて自分のために記録します。

 

 

ニュースが入ってきた当初、ショックが強くて自分でも驚きました。
アフガニスタンやシリアなどの戦争にもショックは受けていましたが、比較にならない苦しみを感じて食べられず、何を見ても泣いていました。

こんなにもメンタルをやられたのはなぜだろうかと考えると、自分にとって、宗教や内戦といった思想同士の対立というより、DVを強く想起する侵略だったからではないかと思います。
ロシアを元カノに執着するDV男に例えた話がありましたが、親子や上司部下にも共通する話です。
”おまえは俺のものだ、逆らう事は許さない、他のやつに近づくな、戻ってこい、おれたちは家族だ仲間だ”
という檻閉じ込め思考。
相手が嫌だから離れていきたいのに、身勝手な論理と力づくでいうことを聞かせようとする。
その巨大暴力構造を感じて、実家や前の会社のパワハラ上司の悪夢を見ました。
友人も「子供の頃の夢を見た、閉塞感でいっぱいの部屋の夢」といいます。
過去の息苦しさの記憶がウクライナが攻撃された苦しみに繋がったのだと思います。
(多分、そういう体験のない人にはちょっと、わからないのではないかと思うけど、我が家は経済DV、教育虐待、モラハラが酷かったので、子供の頃から勉強して自活して家を出て自由になるんだと願って生きてきました。そうやって今幸せなので、もし無理やり連れ戻されるなら刺し違えても全力で抵抗する。そういう気持ち)


例えば米国のイラク攻撃、ユーゴ問題へのNATO・国連介入については、911のトラウマで強い俺を取り戻したかった米国、や人道への執着(人道もある種の宗教である)という理由を自分の中で想像します。

対象を勝手に自分が理解できるレベルの物語(narrative)化するのは、戦争のみならず社会のあらゆる分野でしてはならないことです。

そうと理解し恥じたうえで、自分の領域で物語化してしまいます。

ロシア=プーチンの思考は大スラブなる過去の関係に執着した妄想と、暴力による押し付けであると私は思いますし、それはDVに非常に近く感じます。

 

それが内部の反応としてまず。

外部の情報について。


私は日本メディアのニュースをほとんど見ません(テレ東BIZは時々見ます)
SNSも日本語は言葉は理解できるが内容がノイズという事が多すぎるので、なるべくパッと見ではわからない英語を読むようにしています。

それでも入ってくる情報が色々あります。

 

・NATOや米国が追い詰めた、プーチンにも理がある

殺人犯や通り魔にだって社会に追い詰められてとか理由があるだろうけれど、だからいきなり暴力を振るい相手を殺して追い詰め返していいわけはないです。
完全な悪も完全な正義もない(アメリカは自分を棚に上げて、あると言い張る=そういうところが嫌われる)。 誰にでも瑕疵がある。だから情状酌量の余地があるなら逮捕されてからでしょう。
今、非戦闘員を含む無差別殺人を犯している人がいるのに、殺される相手にも悪いところがあるからといって止めないのはありえないことです。

 

 ・アフガニスタン、シリア、ミャンマー、イエメンその他紛争地域があるのになぜウクライナに騒ぐのか

個人的には先の理由からですが、世界ではどうかといえば、欧州は自分達の事と思うからかもしれないし、米国は自分の地位を誇示したいからかもしれない。人道という宗教からかもしれない。心に訴える情報量が多いからかもしれないし、白人優位主義なのかもしれない。
他の紛争地域を無視したくせに、というのは各々心に問うべきことです。
そして、だからといってロシアプーチンを非難することを批判し抑圧するのは筋違いです。今まで見て見ぬふりだったから、これからもそうするのが公平だという考えはよい未来に全くつながらないことです。火事を見て驚いている人に、あちこちで火事があることを言い募っても、意識が散漫になって結局火消し自体が無意味と思わせては何ひとつもよくならなりません。
ウイグル問題やジェンダー問題、他にも様々な問題に声が上がるとそうやって「あれは放置なのになぜこれに騒ぐのだ」という人がいますが、人間は完璧な理想を実現することはできないのです。異常なほどの公平性を求めてネガティブキャンペーンを行うことは、公平とは逆の現実を強化する行為であり、すべきではありません。

 

 

・強さ

米国ではバイデンを弱いと非難し、トランプを支持する大きな声もありました。
この状況に対して「俺の強さ」を第一義に置く超大国、だから偉大さ(あったとして)を失ったと気づいていないのかと思います。

 

 

・暴力に暴力でやり返すこと

個人的には互いに傷と怨みが残る殺し合いのために支援したくはないです。兵士を英雄扱いするのも危険だと思います。でも自国を攻撃され奪われかけているウクライナの国民の判断ですから、安全な外野からは到底批判できないことです。
占領虐殺は絶対起きて欲しくない。でもエスカレーションがTHE BEE(筒井康隆『毟り合い』)のようになってはほしくない。どちらも傷つき、自らの体を切り捨てながら相手に「勝つこと」が目的となって、次第に現場の切実さに周囲がついていけず飽きて、違う話題で覆い隠される、そうなってほしくない、と思います。
そして「戦争を起こさない」「一部の誇大妄想的な人間に巨大な権力を持たせてはいけない」「そういう国に対して最大限の予防措置を行う」
中国が台湾に行うことを防ぐなら、まず、今、プーチンが成功体験の前例を作らないため全力を注ぐことだと思います。


 

 ・トランプ、メルケル

トランプ元大統領、メルケル元首相に対して、「トランプならこうならなかった」「この事態を招いたのはメルケルだ」という声が起きています。
立ち位置は違えども、二人ともプーチンにとって「心が近い」相手であったのではないか、トランプは本質が、メルケルは戦略的に、同じレベルの人間としてプーチンの自尊心や安心感を満たしていたのではないでしょうか。



・日本

核や憲法うんぬん以前に、日本が日清戦争依頼行ってきたのは侵略戦争だったのだ、こういうことなのだ、ハッとして、それを直視していなかった自分に怯えながら軽蔑を覚えています。
日本と欧州列強が戦争した場所がなぜ他国だったのか、ということです。
アジア解放のため、というのは強盗が部屋を片付けてやったというような物言いに感じられますね。個人でもそうですが相手の領域に入り込んで「お前のために○○してやった」という人は信用できないし、ハラスメント・DV思考であると思います。

 

 

つづく

 

 

 

Why do we only rest in peace?

Why don't we live in peace too?

#RingoStarr