2021/04/23
パンドラの鐘(東京芸術劇場)
野田秀樹さん脚本の舞台を見に行きました。
演出は野田さんではないのですが、去年のルーマニアの演出家(シルヴィウ・プルカレーテ氏)による「真夏の夜の夢」が野田演出とは違うところが素晴らしく良かったので、期待して。
うううううーーーーーーーーんん
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劇場で友達と「今ここでは!」「話せない!」「モヤモヤする!」茶でも飲んでと思ったら20時以降店がやってない。そうか、そうですよね。自粛せねば
「脚本のト書きをそのまま読む演出って何?」
「役者は大声を出せばいいってもんじゃない」
「自分の爪痕残そうとするより先に、基本の発声から!足元!」
「長崎の原爆と王の責任の取り方を古代の架空王国を舞台にして描くって、物凄く重いテーマじゃん。その重さも痛みも全ッ然伝わってこない。薄っぺら。エンプティ」
「棒読み棒立ち大声出すだけ。なんなの」
「はだしのゲン読んだり、ぼくは影になった君は物になったって消えた八月歌ったりしたか? 学んだ?」
「野田さんは長崎出身なんだよね」
「だからか…厳しい。重い」
「王がもう一つの太陽が落ちてくる事から人民を守るために死ぬっていう、江戸時代の歌舞伎が戦国時代を舞台に幕府を批判したように架空になぞらえて原爆と天皇制を批判する話だよ? 覚悟なくして演じられるもんじゃない」
「どんなに脚本が素晴らしくても、演出と役者がダメだとさ…後世に正しく伝わらないんだね…愕然としたよ…野田さんの本当の凄さは亡き後消えてしまうのか…」
「もう、世界の優れた演出家にやってほしい。日本じゃなくていい。人類の財産だから」
「途中から妻夫木さんが演じればいいのにとおもってた」
「わかる!私も松さんと妻夫木さんだったらどんなにすごいかと思ってた」
「足跡姫や桜の森の妻夫木さんの理不尽に右往左往する無力な無垢がすごかったもん」
「逆鱗見た時は人間魚雷って歴史は知らなかったけど、松さんの雄叫びでビリビリ伝わってきた」
「松さんなら狂った兄王を持つ意味もやれる」
「あの狂い方もさ~そんなんじゃないだろと」
「脚本では笑いどころだろうとこも全然笑えない。野田演出なら笑えるのに、ぜんぶ滑った」
「余計な個性出そうとしなくていいんだよ…もうすごいモヤモヤするよ…」
人けのない道端でダーッとぶちまけて話したりないがご時世なので帰りました。
新作「フェイクスピア」が楽しみ!
二回チケット取れたけど場合によっては当日並んでも一度見る。
昼の3時から二時間半飲んでて客が我々しかいなかった…美味しかった
また来ます。