2020/09/23
ゴールデンカムイ23巻
色々ありますけど、とりあえず宇佐美時重さんの唐突な狂気について。
第七師団の父権制の闇については前ちょっと書きましたが
月島さんや尾形や鯉登さんへの働きかけは解るんです。
でもそれとは違うよね。
いや、宇佐美の鶴見への感情の強さがちょっと、理解を超えていて…
鶴見さんが一番と認めてくれていた事がそんなに重要なんだ…
両親も仲良く兄弟も明るく自分を認めてくれてるいい関係ぽい家で、いい友人もいて、なぜそこまで鶴見に固執するのか今一つ入ってこないので、宇佐美、サイコだなって微妙に違和感がある感想に。いや、前からそう思ってましたけど、方向性の違う湿度高めのサイコ。
「俺は欠けている」(中二病的兄様の呟き)に対して、両親揃ってあったかい家庭でも関係なく異常者は異常ですよ~、という事実を突きつけてきます。
宇佐美の感情は好きな学校の先生を独り占めしたい的な部分が行き過ぎてコントロールできていないようなもので、愛とか執着とはちょっと違うように感じられます。
つまり心の鍋が小さいのですぐ沸騰してしまう、子供の未発達な感情そのまま。
弟妹が産まれて上の子が嫉妬のあまり殺してしまう感じ。
あるいは「犯行現場に何度も戻ってきて自慰をする」変態性欲者で、殺人と性欲の結びつきに鶴見を利用しているという側面もあるかもしれません。
鶴見先生は戦争で人を殺すハードルを越えさせるのは愛✨って言ってますが、やってる事の仕込み効率が悪くて時間かかるしバレちゃってたりするし、洗脳教育の方が手っ取り早いんではと思ったりする。鶴見さんの父権成り代わり美意識では正しい方程式なのだろうけど、忠誠や「上官の期待を裏切りたくない」って、愛じゃなくて自我の譲渡、前もっての服従だからね…
教養教育は心の鍋を大きく深くして簡単に沸騰したり枯渇したり溢れたりしないようにするものなので、やっぱり自分で考え判断するための教育が大事!なによりもね!と思った次第でした。
杉元さんが鳥ちゃんを毟ってる顔は宇佐美と対なのでしょうか。
誰の中にもウサミはいるよ…みたいな。こわあ。
インカラマッさん出産おめでとう!
鯉登少尉の光属性凄いね!!
月島さんが好きなのでいいことがあるといいなって思ってます。
萌えではないと思うのですが概念としての勇作さんにはとても興味があります。
初読の時に、両親が揃ってたら愛情一杯の家庭~?そんな単純な話あるか弟側にも山岸凉子先生の狂気母みたいなのがいるに違いない、 と歪んだ心で思ってしまったせいで、あの夢小説みたいに純粋に兄を慕う弟って幻みたいな気がして仕方がない。
兄様の単純幼稚な家庭観…それでアクロバティック思考で親兄弟を殺しても愛されてていいなぁ。でも愛されるのはなにか分かるというのはいけ図図しいですが、わかる気がします。
誰が好きっていったら、白石が一番好きです。
イジラれるしチャラいけど人に対する視野が広くて人間の芯がまとも。もっと皆褒めてあげて!
ゴカム合コンがあったら
「シライシ、マジでいいやつだから、ちょ、つきあってみ?」って勧める。誰目線。